完成物件ギャラリー

K邸新築工事 スキップフロアの極み

板橋区K邸 S造3F建て

設計・管理 佐藤事務所(竣工写真含む)

外観
一見、普通の鉄骨3階建て住居?あれ、ちょっと商売をやってるお家かな?
といった外見ですが、中身はなかなかお目にかかれない仕様となっております。
一言でいうと、お家全体が階段になっている家なのです。
こちら1F駐車場横にある
階段兼下駄箱兼洗面所です。
階段の1~9段目が映り込んでいる
1F駐車場から見た便所(左)と和室+書斎(右)の扉
鉄骨と床デッキが露出したままのネイキッドな仕上げ
間接照明でデッキが反射板の役目をしている
1F和室内部
化繊の縁無し畳ではあるが、床暖房を施してある
侘び寂びを信条とする和室にあるまじき天井の複雑さである
そういった意味では和室というのは間違いかもしれない
右側上部はロフトになっている
右側は大容量の書庫となっており、在宅ワークも想定している
11段目に当たる扉がいわゆるこの家の玄関
右上部にも駐車場スペースのロフトがある
玄関を開けて、12~17段目とつづいてゆく
和室のロフトも映り込んでいる
17段目のそこにはキッチンがある
18段目にあたる部分はダイニング
このあたりがいわゆる2Fとなる
キッチンの背面側は食器棚となっている
下の階段の天井と上の階段の床も兼ねている
冷蔵庫スペースとパントリー
フローリングが始まるリビングスペースが19段目
クッション等を置きソファー代わりに使う収納が20段目
その先21~28段目まで映り込んでいる
ダイニングとリビングの段差部分は一部、開閉可能
開けておけば、駐車場やエントランスの気配を感じ取れる
奥に見える木製建具の中にはTVが収納できる
26・27・28段目ときて、29段目が廊下
いわゆる3F到達
右側が居室A、正面居室B
居室A
床点検口はダイニング天井エアコンの点検用
居室Aロフト部分
この部分が一番高さが低く
コンクリートの左官仕上げ、壁仕上げ等
職人たちが苦労した箇所です
居室B
廊下より2段分下がっていて、収納部分はさらに下がっている
使えるスペースは上下問わず無駄にしない設計者のこだわりが感じられる
居室Bのロフトと収納スペース
こちらのロフトは就寝にも使えるスペースとなっており
居室Aのロフトとつながっている
30~33段目
31段目を左に曲がったところが便所2
33段目の扉が洗面脱衣所
便所2(31段目)
洗面脱衣所と浴室
この部屋に洗濯機と衣類乾燥機も設置
浴室
ハーフユニットバスとなっており
壁仕上げは大判のタイルを選択できたり自由度が高い
大きな窓がある浴室は気持ちがいい
洗面脱衣所内より34段目と35段目の搭屋へと続く扉
脱衣所というプライベート空間のため
あまりお目にかかれない扉の連続がユニーク
搭屋内部
36段~45段目で屋上に到着!
両サイドに大きな窓を取付けているため
3Fの廊下の採光にも一役買っている
搭屋天井
シーリングファンにより建物内の空気を循環させる
特に冬場に活躍が期待できる
屋上と搭屋外観
付近に大きな建物がないので見晴らしが良い

工事のかなり始めの段階で仕上がっている部分が多く
汚したり傷つけないようにするのに注意を払いました。
限られた空間を余すとこなく使用できるように考えられた建物で
施工に携わった側でも完成間際まで空間の形状や設計の意図が
理解できないほどの複雑さでしたが、良い経験になりました。
お住まいになる方がカスタマイズして住むのに選択肢の多い建物なので
住まわれてからも楽しみです。